君は君のもの

 
昨日の帰りに電車の中でRoofTop読まなかったら危うく来ないところだった、今日のライヴ。


SEIKIさんとSAKHALIN TVとデスチャ(って略すな)のスプリットツアーin東京。
ゲストにコーナーとSIGH。


ライヴがあること自体思い出せてなかったくらいなので、当然、当日券。
シェルターで当日券買ったの、たぶん2回目とか。めずらし。


コーナー出るから結構混むかな?とか思ったけど、思いのほか空いていた。
開演まで30分のところが、人が集まらなくて(?)45分くらいになってた気がする。
おかげで早々にビール飲み終わっちゃったよ…。


デスチャ(じゃないってば)のデモが出ていたので、狂気乱舞しつつ(実際ぴょこぴょこ跳んでた)(バカです)、2枚購入。


で、札幌でのライヴ予定を訊いたら、なんと蝦夷前日にあるとのこと。
しかもナオキさんのバンドと対バンだそうで。
出番は8時頃から…と言っていたなあ。
ベッシーと上手くハシゴできれば良いのだけれど…。(うーん…)


で、今日のライヴ。


1番目はSIGH。
見るのは2回目、かしらん。(確かしろぼしとの対バンで1回見てるはず)


けっこう好きな音だった。
しろぼしとやった時は、某さんと喋ったりしててあんまりまともに聴いてなかったからなあ。
勿体無いことしたなあ…。


2番目がデスチャ(という略はいかがなものかと小一時間)。
おのでらさんの鍵盤卓がずいぶん前にあるなあと思っていたら、えびさんが客席のほうから現れて。
客席からステージに上がるのかな?と思ったんだけど、そうじゃなくて、ずーっと下で歌っていた。


最前1列はステージに背を向ける感じで、そこから2列目までが広く空いていて、お客さんで円を作っている感じ。
その円の中央で、えびさんが、マイク1個持って、歌って、暴れて、という。


なんとも異様な光景だったなあ。


冒頭、いきなりえびさんが頭から水をかぶる。
床が水浸しになり、さらにお客さんの輪が広がり。


マイクには長ーーーいリードが繋がっていて、悠に190センチはありそうなえびさんが、それを引きずって、暴れ回る。
えびさんが足をダンッダンッと踏み出す度に水が撥ね、それに1拍遅れて跳ねるリードがまた水を撒き散らすものだから、えびさんの近くで見ているお客さんの足下はあっという間にびしゃびしゃになっていった。


前半はまだ落ち着いていたんけど、だんだんテンションがあがってゆくにつれ、えびさんのアクションも激しくなり。
しかも、靴が水で滑るので、勢い余ったえびさんが客に突っ込みそうになっていたりして、もう、ものすごい緊迫感。


えびさんは、前のほうだけでなく、ドリンクカウンターのほうまで行って歌ったりもしていた。
会場全体がステージと化している状態。


それで、何かの拍子に、お客さんとして来ていたナオキさんの真正面で歌っていた時があって。
ナオキさんの真剣な顔が一瞬目に入ったんだけど、あれは妙に印象的だったなあ。


しかし、こんなライヴパフォーマンスがここまではまる人っていうのも、なかなかいないんじゃないかと。


お客さんも、曲に聴き入ってはいるんだけど、やっぱりちょっと怖がってるっていうか引いてる部分もあって、でもやっぱり目が離せなくて。
曲間らしい曲間がなかったのもあるけど、みんな、拍手をするのも忘れるくらい、半ば呆然と見つめ続けている感じだったし。


こういう求心力というか、歌力というか。


パフォーマンスも含めて、本当に、唯一無二の存在なんだなあと、改めて思った。


キウイの時に、えびさんの歌が"降って来る"感じがするのは、えびさんが、ステージの上から、更にふつうの人より高い位置で歌っているから(身長が高いから)なのかと思っていたけれど。
そういうことじゃなかったんだ…ということに今日、気が付いた。
同じ地面に立っていてもそりゃあえびさんのほうが背は高いんだけれども。


そういう物理的な高低の話じゃなくて、なんというか、えびさんの歌は、雨に似ているから。
だから、上から"降って来る"感じがするんだと思う。


雨というのは、激しく降る時もあり、やさしくしとしと落ちてくる時もありで、いろいろな表情を持っているものだから。
そして、雨は、本当に様々な形態を有していて、時にあたたかく、時に恐ろしいものでもあり。
すべてを破壊してしまうほどの豪雨もあれば、霧のようにさりげない雨もあるし、ね。


えびさんの歌も、まさに、そういう感じだなあと。
いろんな降り方をする、そういう歌。


えびさんが目の前数センチの距離で歌うという稀なシチュエーションだったから…というわけではなく、ほんとうにほんとうにすばらしいものを見せてもらったと思う。
えびさんが歌いながら階段をあがって引き揚げてしまってからのおのでらさんもすごかったし。


前回見た時より更に進化しているなーという印象。
しかもかなりの勢いで。


ああもう、ほんと、このひと(達)についていくのは大変だ。
どんどんどんどん新しい道を突き進んで行ってしまうのだから。


またすぐライヴが見たい!と思った。
いっこも見逃してはいけないんじゃないか?とさえ思えてしまった。


そんな余韻ありまくりの中、3番目はSEIKIさん。
ギターの方が居て、2人編成での演奏。


SEIKIさんはアコギだったのだけど、その他に打ち込みのオケがあって、それはiPodで流していて。


なんというか、この人のこういう感覚、やっぱりかっこいいなあと。
アナログなアコースティックギターとデジタルなiPodっていう組み合わせもそうだし、鳴らされる音そのものも。


かっこいいよ、かっこいいよ、SEIKIさん!(ぽわーん)


カバーなんかもやっていたのだけど、もー、何やってもかっこよく見えるんだ、これが。
にくい、にくいよ、SEIKIさん!
(もう後ろ髪シャギりすぎ!とか言いません)(たぶん)(…え?)


そして、さっくりビール追加で、コーナー。
今日はいっそんとギターの伊藤さんの二人編成。


たぶん7曲くらいやったかな。


前にななななないんとの対バンで見た時よりも更に歌が強調されたステージングだった。
こういう形態でやると、ほんと、歌唱力とメロディの良さが際立つ。


い「さっき、若い方(=えびさん)が、下でやってましたけどね」
 「俺も気持ちはああなのよ」
 「あ、俺も下でやろっか?」


相変わらずゆるいなー!
(8/7追記:てゆうか、こういうのこそ見に来れば良いのに。ロキノンとか行くのも良いかもしれないけどさ〜)


最後が「走るなまけもの」で、かなりしっとりバージョンだった。
すんごいよかった。


やっぱりいっそん、歌上手いわー。
風邪ひいたときに食べるたまご入りのおかゆみたい。ああいうあったかさがある。


セットリストに花の絵とか描いてあって、あれすごい欲しかったなあ。
ください…なんてもちろん言えなかったけども。
(今日はコーナー目当てのお客さんぜんぜんいなかったみたいだったから、チャンス(?)だったのかもしれないんだけど…なかなか勇気は出せないもんですなー)


トリは、SAKHALIN TV。


見るのは初めてで、おおおザウォームの人だ!とか思ったり。
(サポート?の鍵盤が、ザウォームの方だった)


こちらも、打ち込みというか、電子音を多用していたなあ。
(考えてみれば、SIGHも鍵盤入ってたし、デスチャ(て言うな)もだし、SEIKIさんもiPodだし、電子音使ってないのっていっそんだけだったのね…)
(きういもNAHTもちょこちょこ鍵盤は入れてたけど、メインじゃなかったし、そう考えると、なんだかすんごい変貌っぷり?ですなー)


想像してたのとは若干違ったんだけど、これまたかなり好みの音だった!
やっぱり鍵盤すきなんだなあ自分。
こういう浮遊感というか。


もっとバキバキテキパキ進行するのかと勝手にイメージしていたのだけど、なんだかゆるーいMCも挟みつつ、割ともったりとした展開。
でもそれは嫌な感じではなくて。


途中からSEIKIさんが参加して、ギターとコーラスを入れたり。
うあー、もー、SEIKIさんかっk


「それではみなさん気をつけてお帰りくださーい」で終了。
(SAKHALIN TV、ゆるすぎ!)


5組ともそれぞれ違った色で、終始わくわくしてた。
なかなかこういうことって無いと思う。大抵どっかでダレちゃったりするもんだし。
ノクターンツアー、とてもとてもよかった。


というわけで、ツアーTを購入し、SIGHのフリーデモを貰って、帰宅。


はー、早く次のライヴが見たいなあ。