汚れた血

　
ア−トスク−ル＋OGREYOUASSHOLEのスプリットツアー、ゲストがNAHTということで行って来た。主催2バンドは特に興味があるわけでも無いわけでも…だったんだけど、シェルターで見るNAHTが一番好きなので、やはり外せない！と思い。
大方の予想を裏切り、トップバッターはOGRE。恥ずかしながら初見。向かって右に背が高くてすらっと細身のボーカルギター、その後ろにベース、真ん中にドラム、左に長髪＋ヒゲのギター。全員どこかのライヴハウスで何度か見かけている顔だったのでビックリ。うああこのひとたちだったのか…と。繊細でちょっとくせのある旋律を重ねる2本のギター、耳良い歌声。へえ…こういう音なんだ…もっと轟音ドギャーン！みたいなバンドかと勝手に思ってたんだけど。前半は聴いててちょっと飽きるというか、似たような曲が多いなあ…と思ったのだけど、ライヴが進むにつれてこのバンドの良さというかおもしろさがわかってきた感じ。うおおお追っかけたい！みたいな衝動は沸き起こらなかったけれど、まあまた対バンとかで見られたら…と。最近どうも轟音爆音エモ激情ハードコアカオス高速超速バキバキゴリゴリオラァアア！！！みたいな音ばっかり聴いてるせいか、耳良いかんじのやさしーい声とかメロディアスできれいな歌とか、そういうの、なんか、物足りなくて…。うーん、ちょっと耳がおかしくなってるのかもしれない…。偏りすぎるのは良くないのにな…ううむ。川のせせらぎみたいなゆるやかなインストとかも好きなんだけどね…本来は。そういうのの波が(自分の中で)来てる時に出会っていたらもっとぐぐっと惹き付けられたのかも知れない。…すんません。
2番目にNAHT。えらいひさびさに見るような気がしたけれど…まあ約1か月ぶりだった。せーきさんの髪の毛が伸びていて、前髪がザバーーーッとなっていた。うわあ。てゆうかせーきさん白T…それはちょっとおなかが…略。羽田さんのひげが減っていた(ような気がする)。タカヒロさんの変化を見つける方法がわからない(←おい)。ライヴはいつも通りの感じ。セットリストはちょっといじってた気がしたけど。予想はしていたが、周りの客はほぼ無反応だった。そしてせーきさんもぜんぜん喋らなかった。淡々とギターノイズをぶっ放し、叫び、叩き、ひたすらいつも通りにキレキレの演奏をステージ上で炸裂させて、サヨナラ。間に一言だけ喋ったけどね…「今日はね、OGREは…何回か一緒にやったこともあったしね、ARTは…何回かライヴを見してもらって、良いバンドだなって思ってたんで…」と。ほんとにこれだけ。チューニングで中断したのも1、2回とかで、曲数自体はもちろん少なかったけれど、一気にガーッとやりきってったという意味では、代官山のときのあのライヴとおんなじだった。しばらくこういうスタイルを貫くつもりなんだろうか…ううむ。いちいち特筆する必要も無いほど、毎度ライヴはキレキレだし、かっこいいし、圧倒されるんだけど、あまりにも一気にガッとやってスパッと去られてしまうと、いち観客の立場としては、ちょっとだけ"置き去り"にされたような感覚もあって。そういうバキッとしたスタイルがカッコイイとも言えるんだろうけど。今回のライヴは明らかにいつもと客層が違うし、完全アウェイだったと思うので、まあ、こういう感じでサッとやってサッと帰るか、さっきのOGREの出戸君みたくグダグダ喋って「おもしろいおにいさんたちだなあ…」ってなるか、そのどっちかしかないよね…とは思ってたんだけど。そしてNAHTは絶対前者だな…とは思ってたんだけど。だからまあ、予想通りだったといえばそうなんだけども。だけど、代官山の自主企画のときにもこういう感じだったから…なんとなくちょっと気になった…かな。って、ライヴの感想とはかなりずれてるけど。なんとなくそんなことを思いましたという自分の感情の記録。
トリ、ア−トスク−ル。見るのはFACTORYの収録ですぱるたと対バンして以来。とだか君は先日めいよねーずで見たばかりだったけれど。櫻井さんてもうモヒカンじゃないんだ！とかすごい今更なことを思ったりしつつ。その点、きのした君は、いつどこで見ても同じ格好、同じ髪型、同じ空気で…ある意味すごいなと。ライヴは…正直ぜんぜん期待して無かったんだけど、なんか、すごく良かった。NAHTに負けず劣らずの轟音具合と、2本のギターのせめぎあうようなアンサンブル。ドラムとベースもしっかりと強く太くリズムを刻んでいて、程よくダンサブル、程よくメロディアス、そして心地よい激しさ。きのした君の歌も、この轟音に負けずにしっかり通っていて(好きな声質ではないけれど…)、うわあめちゃくちゃこれ"バンド"だなあ…って思った。やたらと小難しいことしてるわけでもないし、結構ストレートなロック(？)なんだけど、しっかり個性は主張してて、緩急キッチリ、聴かせるところは聴かせる、ギター・ベース・ドラムそれぞれの音が立っていながら決してバラバラにはならない。ガッチリ組み合った、まさにバンドアンサンブル！という音。えーなんだア−トかっこいいじゃないの。個人的にシェルターの音響が好きなせいもあったとは思うんだけど、今までけっこうライヴ見てるのに一度も心の底から彼らの音をかっこいいと思えたことはなかったのに、うわ…こりゃヤラレタな…と。ぜんぜん期待してなかった分、反動で高揚感もかなりすごくて、気付けば、まるで昔からこのバンドの大ファンでした！みたいに、ガンガンのりまくってしまっていた。ていうか選曲もまたニクイんだもん。わたしですら知ってるような昔の曲とか連発してたし。アンコールで汚れた血がきたときは、本気でわたし実はこのバンドの大ファンだったんじゃないかって勘違いしそうになるくらいテンションがあがってたり(笑)。うははははは。ダブルアンコールでやったニルヴァーナはあれはしょぼかったけどね…さすがきのした(笑)て思ったけどね。いやあ楽しかった。こういう予想外(？)のことがあるからライヴはやめられない。とだかの足下はめいよとはだいぶ違ってたなあ…エフェクタの数が倍くらいあった。きのした君のあしもとがゆたかさんと結構近かったのにはびっくり。SMALL CLONEとワーミーがあって…あとなんだったかなあ…うーん…忘れた(え)。とだか君は、よしむらさんばりに靴先でエフェクタ(エレハモぽい外見だったけどたぶん自作？)のつまみをぐりぐりしながら弾いてたりもした(ほんとにあれはよーさん直伝なのかもしれないが…)。ギターはめいよの時と同じ黒のストラトだったけど、アンプはフェンダーツインだった(きのした君も)。
終わってからoさんとゆっくりお話したかったんだが、なんと終演したのが23時近くだったため、駅まで一緒にダッシュしてバイバイ。あー残念。また今度ゆっくりおはなしましょうねー！(私信)