isawthelight2007-03-15

 
 
ああきっとここに来て居心地がよくなることはこの先も無いのだろう…とかまたも思いつつ。まあしょーがないよね、そういうのは。場の雰囲気も含めての"ライヴ"だとは思うけれど、馴染めないものはどうしようもないし、それで演奏者の発する音を楽しめないなんて、それこそ本末転倒だもの。
いつもは開演時間ジャストにやってくるこんどうさんがなかなか現れなくて、この後に人と会う約束があったわたしは、気が気じゃなかった。だって、いつもただでさえライヴ長いんだもの…開演から遅れたらどうなることか…。10分遅れくらいでこんどうさん到着。25分にここに戻ってくるはずが、時間の計算を間違えて35分になったのだそう。その遅刻が響いたのかなんなのか、序盤の45分では、計3曲しか演奏しなかった。曲が長いとかではなく、間の喋りがとにかく長くて。近「トイレ行きたい人いない?いる?…実は俺がいるんだよね」客「(失笑)」近「このまま我慢しとると、この後の曲がどんどんどんどん速くなる…(笑)」。というわけで、ライヴ中に突然トイレに行くこんどうさん。近「(トイレから戻ってきて→)すみませんお待たせしました」。ここで場内BGMでセリフが入って"それではみなさん準備はよろしいですかー?"と。あまりにどんぴしゃのタイミングに場内爆笑。近「あーあー、いいね、いいタイミングだね」。実は札幌でのラストライヴ@ベッシーでも曲の途中でトイレに行ったらしいこんどうさん。近「ベッシーホールって楽屋にトイレが無くて、ちょうど、客席の後ろの、正面にあるのね。で、善郎に『なんかてきとーに弾いてて』って言ってギターソロかなんか弾いててもらって、客席の間をぬってトイレに行って」。ラストライヴでそれって…あんまりだよこんどうさん…(岡崎さんがギターてことは、ギターバージョンの曲の時か…(遠い目)。つーかベースほっぽってトイレて…)。今回のMCは、高岡に行った話が多かったかな。子ヤギがいる牧場の話を聞かされて「ねえそれ行こう!子ヤギ!子ヤギ!」とテンション上がったらしい(子ヤギ!子ヤギ!言ってる時の顔がまさに"少年"だった。あんな41歳有り得ない…)。でも、実際に牧場に行ったら、子ヤギの名前は"コムギちゃん"だと聞かされてへこんだそうで。近「えーコムギちゃんかあ…って思って。やっぱ子ヤギはユキちゃんだよねえ」(…ハイジかよ!(涙))。この高岡の話の後にベアフットダイアリーズ…だったかな。あとは静岡行った話とか、告知とか。静岡は、都内のライヴに来てくれた男の子(?)が「こんどうさん是非静岡にも来てください!」といって、ライヴハウスのチラシをくれたのだそう。それでそのライヴハウスに電話したら、その男の子(?)が既にハコの人に話を通してて、音源も渡してくれていて、すぐに話が通じて「是非!」ということになったらしい。すごいなあ…そういうの。つーか、当たり前かもしれないけど、今のこんどうさんは全部を自分で仕切っているから、自らライヴハウスに電話をして音源を送って出演交渉して…ってやってるらしい。ついこの間まで「ピ−ルアウトです…」で通用してた(?)のが、ソロになっていろいろ大変になった部分もあるんだろうね。そういうのもしっかりこなして、その上で常にクオリティの高い楽曲を世に出しつづけているんだから、やっぱり彼は凄い人なんだろうと思う。そういうところはやっぱり、尊敬する。近「あ、高橋君の…HARRISのアルバムも出てます。すごく良いんで。高橋らしいドラムが聴けます。是非、皆さん、買ってあげてください。…あ、でも、まずこっち(=自分の音源)を買わんとダメよ」客「(笑)」近「これ買って、それで初めてHARRISを買う権利が得られるっていう…。あーの、これで、(俺のとHARRISのと)ビヨンズと、3つ集めると、何か新しい別のCDに変わる…みたいなね」(えええええ…(遠い目))。あ、先月みんなでお客さんの携帯で聴いた着メロ限定曲(?)は音源化しません…とか、そういう話もしてたかな。後半になって「飲みもの欲しい人いない?…じゃあ俺(笑)。すみません赤ワインください」とか言い始めるこんどうさん。自由過ぎ。本編最後はまたも「二人の航海」だったんだけど、その前に(だったかな…?)北陸の冬の海の話をしていた。近「俺の詞に出てくる海ってこんなんだよなーって、思ったんよね、今回、金沢とか新潟とかに行ってみて。こないだ沖縄…沖縄行ったときなんかさ、お客さんに言われたもんね、近藤さんの海は沖縄の海とは違いますねって。でもね、原風景っていうか…なんかあるんだろうなとは思うけど、俺の生まれ育った所…柳川っていう…あ、泳ぐ時はね福岡まで行っとったけど…あと親戚が能古島におって、その能古島に夏休みとかよく行っとったんやけど、その能古島の海も福岡の海も、どっちかっていうと沖縄の海に近い…青くてね…そういう海なんやけどね。でもなんか、俺の歌詞にはそういう海は出てこないんよね。で、北陸の海をみて…あー俺の海はこれやな…灰色の海やな…って」。ああ、それは納得。灰色だよね…確かに…。で、歌の前振りもまたすごい良かったんだけど…具体的な地名がちゃんと出てこない。ううむ。「新宿に行ってー、忘れ物を取りに戻ってー、また新宿に行ってー、新潟に行ってー」みたいな感じだった…と思う。こんどうさんのああいう語りっぽいようなポエトリーリーディングみたいなときの声、すごく好き。そうそう、今日は、先月やらなかった(と思う)「恋に落ちたままで」をやってくれて。今日はライヴ全体としてはかなりダレていたから、途中、わたしなんか椅子に半座りになってたりしたんだけど、ここではバシッとグサッときたなあ…歌が。心に鋭く突き刺さってきた、声が、ギターの音が、すべてが。この曲は本当に、この形態で聴けることを幸せに思う。他の形態で聴いても勿論素晴らしいのだろうとは思うけれど。息遣いも指遣いも何もかもすべてが"生で"伝わってくるこのライヴで、こんどうさんがこの曲にぶつけるすべての感情をひとつも漏らさず受け止め感じることが出来るから。あああ…素晴らしかった。曲は他に何をやったかあんまり覚えていないのだけど…また聖子ちゃんのカバー(瞳はダイアモンド)やったり、すがしかおの曲をやったり(こんどうさんは実は結構スポーツオタクで、特に記録関係のものを見るのが好きらしい。最近ゆーちゅーぶで、宇部商(?)の試合の映像を見つけて、何度も見返していて、そのBGMがすがしかおだから…って。それでカバーをやります…と。宇部商がボークで押し出しでサヨナラ負けしたのって…いつの話だっけ???)(あと、こんどうさんは、子供の頃野球が好きで、夏休みの自由研究に、親戚のおじさん(…だったかな?)から借りたストップウォッチで、テレビの甲子園中継を見ながら、ピッチャーの球がバッターに届くまでの時間を測って、それで球速を割り出す…っていうのをやってみたことがあるらしい。「バカだよねえ。なんていうか…ね、頭の弱い子だったんだね、ちょっとね」と。ていうか球速ってスコアラーが出したやつテレビ画面に出るじゃん……)。しかし…なあ。ほんと、今日は全体的にダルーーーい感じのライヴだった。近「アンコール何やる?喋りたいなー。…あ、曲が良い?…曲が良いか。じゃあ曲やろう」。うん、 喋 り は も う い い よ 。こんどうさんの話自体がつまんないわけじゃないけど…流れにメリハリがなさ過ぎるとどうしてもイラッとしてしまう。歌自体は本当に良いから、勿体無いなあ…って。でも、あの雰囲気を好きだっていうひとも居るのだろうし、あれこそが「和気藹々」「ゆったりまったり和める空間」で「まさにホーム」とか思ってる人のほうが多そうだもんなあ…実際。わたしみたいなののほうがへそ曲がりでダメな客なんだろうな…すみません。結局ライヴが終ったのは23時近かった。初めてお会いする人との待ち合わせがあったから「お待たせしてしまっている…」という気疲れも含み、ほんとうに心底グッタリ疲れた。また来月も行こうと思っているけれど、来月もこんなんだったらちょっと次は考えようかな…と思ってしまった。自分の姿勢にも問題あるのかもしれないけど…うーん…なんだろうなあ…むつかしいなあ…。はー…。