さよならアゲハ

isawthelight2005-09-15

 
じょうさん企画。
このイベントもうは2回目になるそうだが、私はこれが初参加。


出演者は、順に、とりまとりしか→かわせきひろし→いとうさちこ→じょうさん。
とりまとりしか以外は3人とも弾き語りで、アコースティックが主体のイベント。


実は私はじょうさんのソロを見るのは初めてだった。


私はごーいんぐでは主に某young-key☆に思い入れが多いほうなのだけれど、じょうさんは、それとは別にとても尊敬している。
有名な曲はほとんど素生君の曲だけど、じょうさんの曲には「名曲」「佳曲」が多いことがその理由の大半。
なんというか、あの飄々とした風貌であるとか、文章、発することばのひとつひとつであるとか…。そういう諸々においても、私のこの感情はたぶん「好き」よりも「尊敬」のほうがニュアンスが近い気がする。


しかし、作る曲が素敵であることと演奏や歌の良し悪し等はまた別のことなのであり…
楽しみなような怖いような、そういう心持ちがあったのも確か。


もちろん、大好きなじょうさんのいつもと違った一面を見られるのだから、楽しみのほうが大きかったとは思うのだけれど。
野音で聴いたバイオリンはなかなかの腕前だったし、一応、ギターも歌も"全く聴いたことが無い"というわけではなかったとはいえ、本当にじっくりと"ソロ"を見るのは初だったので、なんだか妙に落ち着かないようなへんな気分だった。




開場はやや遅れていた。
しかし、いざオープンしてみると、チケットが完売していたという割には、人の入りはゆるかった。
平日だったのと、そもそもチケットをあまり出していなかったようだったので、そのせいかもしれない。
まあ、こういうイベントでぎゅうぎゅうっていうのもアレだし…。


入場してすぐ、じょうさんが普通にそこらへんに居るのを発見して、びびる。
じょうさんがまるで仙人か何かのように思えるのはステージの上に居る時だけだと思っていたのに…ただそこらを歩いているだけのじょうさんでも十分その類の雰囲気を纏っていたのだから。
髪の毛が長いとか服がそれっぽいとかいうことではなく。
うーん。


じょうさんて毎日何食べて生きてんだろ…とか、けっこう本気で考えてしまうなあ。(いやふつうにふつうの食事してると思うけども)
あんなに人間ぽくない人もあんまりいないというか…うむむむむむむむむ。不可思議。
オーラはすごいあるんだが、ビシビシくる感じじゃなくて、ふんわりふわふわだし。
(でも、すんごい近寄り難いということに変わりは無い)(ニュアンスは違うけど、近寄りがたさはGG氏並かと)(てゆうかGG氏(=30代後半・札幌HC界の(?)ドン)並に近寄り難い20代男子て…)




まず最初にじょうさんがひとりで出て来て、かるくご挨拶。
うえー、近い…。(何を今更…)


数年前までごーいんぐ自体をこの距離で見ていたわけだけど…最近は本当に遠くなってしまったから…。
なんだかへんな気分だったなあ。(素生君もふつうにお客として来ていて、すぐそこに居たし)


まず、とりまとりしか。
和装の女性2人組+サポートドラム(とギター)。


和装だから和風ぽい曲調かと思ったけど、ふつうに洋風(?)だったのでやや拍子抜け。
しかし声が良かった。
女性ふたりとも姐御ぽいルックス(と口調)なのに、歌声はとてもやわらかくて。ギャップがあるなあ!と思った。


てゆうか・・・サポートの人っていうのが、名越さんだったので・・・。
やたらそっちばかり見てしまったという。(えー)


2番手、ひろし。
正直、どんだけグダグダになることか…とか思っていたのだけど。


むちゃくちゃ感動した、よ。


なんだあれ!反則!(何が)


だって、いきなり1曲目がフィッシュマンズで、しかも、やったのが、いかれたベイビーて!!!


いきなり泣かす気か。そうなのか。
な、泣かないもん!
蝦夷の時のあの空の色とか思い出して、泣いたり、しないもん!


なんだよー…
フィッシュマンズやるだろうとは思ってたけど、何もこれやんなくてもいいじゃない!
反則だ・・・!


2曲目はイハの曲。カントリーガール
ひろし、イハ大好きだもんね…。これも予想通り。


3曲目は、ベイビー繋がりで…と言って、なぜかティーンエイジファンクラブ。メタルベイビー。
曲の内容を説明するひろしがおかしかった。
てゆうか、ティーンエイジファンクラブのはずなのに、ひろしが歌うとななななないんに聴こえるからおもしろい。


メタルななななないん。どうですかここでひとつ。(えー)


4曲目は、「全部カバーでいこうと思ってたけど、1曲だけ自分の曲を…」と言って、ツインキー。
え、ここでこれ!?
なんなんだ!また泣かす気か!ひろし!!


な、な、泣いてなんか・・・いないよ!(ぐすぐすぐすぐす)


最後はビートルズ
かなり声が出ていて、ああやっぱりひろしはすてきなボーカリストだなあと思った。
弾き語り、またやってくれればいいのに。


3番目がいとうさちこ。
もっとベテラン(?)な感じの人かと勝手に思っていたのだけど、すんごい若くてびっくり。


歌詞がやたら重くて、でも曲調はさわやかで、そういうバランスは大好きなので、なかなかじっくり聴き入ってしまった。
MCくどいな…とは思ったけども。


トリはもちろんじょうさん。


第一音が鳴らされる瞬間にここまで緊張するっていうのはそうそう無かったかと。


1曲目はアゲハ。


歌が入った瞬間、ぷわーっとしゃぼんだまがはじけるみたいに自分の中にきらきらが広がって行って、うわあって思った。


じょうさんの声、これ、なに!
すっごいきれい!


素生君の声がきれいなのはわかりきってたことだったけど、じょうさんもこんなにきれいな声だったんだ。
コーラスや部分的ソロは聴いたことがあったけど、こんなにきれいだなんて気付いてなかった。


素生君とはまたちがった、とても透明感のある声。


素生君の声は炭酸が入ってるイメージなんだけど、じょうさんの声はそうじゃない。
しゅわしゅわしてない。さらさらとろりとしてる。
あ、カルピスみたい…なのかな。白っぽい、甘い、さわやかな飲みもののイメージ。


アゲハという曲そのものがとても好きなせいもあるけれど、じょうさんの発するすべての音が美しすぎて、あやうく泣きそうになってしまった。
実際泣いてはいないけど、しばらく顔が上げられなかった。


あああ・・・なんてきれいな歌なんだろう。


ごーいんぐってすごいバンドなんだなって、改めて思った。


だって、こんなすてきな歌をうたう人がふたりもいるんだもの。
なかざも曲作るし…こんなすばらしいソングライターが、一人じゃなくてふたりも3人もいるっていうことが。ほんとうにすごいなと。


素生君ひとりじゃここまでなってなかったよね、きっと。
すごいよ、ほんと。
売れるバンドにはそれなりの理由があると思っているけど、ごーいんぐはやっぱり「曲のちから」がすべてなんだ。


改めて、じょうさんのすごさを実感した。
このひと、やっぱり只者じゃない。多才とかそんなひとことじゃ片付けられない。
とんでもないわ…。はー…。


そのあとも、新曲をやったりごーいんぐの曲をやったり。
突然出身中学の校歌を歌ったのにはびっくりしたけど。


もう、ほんと、あの声、反則。
雨の樹やるとか、ほんと、反則。


あんなきれいな声で、あんな仙人みたいな出で立ちで…


何者なんですかあなたは。


あんな20代男子、ずるいとしか言いようが無い。
ずるいよじょうさん!


おなかいっぱいになりながら本編が終わって、アンコール。


なんと、今度はピアノ弾き語り。
どこまで反則なんだ!!!ずるい!!!!!


ピアノの音とあの声が合わないわけがない。
やりすぎなくらいはまってた。また涙が出そうになった。


はーーー・・・・・ ずるい!




終わってからSちゃんと顔を見合わせて、しばらくはため息しか出てこなかった。


だって、ほんとに、もう、ねえ?
なんだよあれ!としか言えないよねえ?


ふたりともすんごい大感動で、次もぜったい行こうね!とか言い合ってた。


あんなすてきなもの、見逃す手はないでしょう、だって。
440というあの空間も含めて、本当に素晴らしいイベントだったのだから。




ふあああ…大満足。


始まる前、余計な心配とかしてた自分がばかみたいだった。
ごめんなさいじょうさん。
ごめんなさいひろし。


打ち込みとかぎっちりみっしり音の詰まったHCとかも好きだけど、やっぱり、私は弾き語りも大好きなんだなあ…と改めて。
(アコギの音が好きなだけなのかもしれないけど…)


あー、モザイクとかまた行きたくなってきた。。。
ひろしまたやればいいのに。
HLiRも早くまたライヴやればいいのに。


ACLもまた見たい。
このイベントもまた見たい。


440が大好きになっちゃいそうだ。